ドラブロ ーバス運転士の徒然日記ー

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車検証シールの貼付け位置が変更されるようです

国土交通省は6月22日(水)に、クルマのフロントガラスに貼り付ける「車検証シール」について、貼付位置の見直しを検討中であることを明らかにしました。

車検証シールとは?

車検証シールは正式名称を「検査標章」といい、クルマの新規登録時や定期的におこなう車検(自動車検査登録制度)が通った際に交付されます。
車検証シールには車検満了の「年号」と「月」が数字で表され、車検の有効期限が確認できるようになっています。

検査標章(車検証シール)の見本

検査標章(車検証シール)の見本(画像:国土交通省

車検証シールの貼付位置については、道路運送車両法施行規則第37条の3において「検査標章は、自動車の前面ガラスの内側に前方から見易いように貼り付けることによつて表示するものとする」と定められています。
さらに、より具体的な貼付位置について国土交通省が伝えている2022年6月時点での標準位置は以下の通りです。

A:車室内後写鏡を有する自動車はその前方の前面ガラスの上部
B:その他の自動車は運転者席から最も遠い前面ガラスの上部
C:前面ガラスの上部が着色され、外側よりステッカーを確認することができない場合は、確認できる位置まで下方にずらした位置

検査証票(車検証シール)の現行の貼付位置例

検査標章(車検証シール)の現行の貼付位置例(画像:国土交通省

この3つの位置は「車外から確認しやすいこと」と「運転手の視界を妨げない」ことを踏まえて設定されています。

なぜシールの貼付位置を変更するのか?

今回の車検証シールの貼付位置見直しについて、国土交通省はこのように理由を説明しています。

本来、自動車の保守管理については使用者の責任のもと行われるものであるが、自動車使用者の車検の受け忘れ等により、少なからず車検切れ状態により運行されている自動車が存在しており、このような車両による事故は被害者及び関係者はもとより加害者にも甚大な負担を強いることとなる。
このことから、無車検運行防止対策の一環として、これまで前方から見易い位置に表示することを目的としていた検査標章の表示を、前方から見易い位置であるとともに運転者が検査標章に表示している自動車検査証の有効期間を容易に確認できる位置に表示する改正を行う必要がある。

要するに、運転席から目に入りやすい位置に変更することで、車検証シールに記載された有効期限にユーザーが気付きやすくし、知らない間に車検の有効期限が失効してしまうことを防ぐためということですね。

新たな貼付位置は運転席上部か?

変更される位置に関しては、「前方かつ運転席から見やすい位置として、前面ガラスの運転席側上部で、車両中心から可能な限り遠い位置」で検討が進められているといいます。
つまり、右ハンドルの場合は右上、左ハンドルの場合は左上といったイメージですね。

これについて、国土交通省の担当者は以下のように話しているようです。

「従来は運転席から隠れる位置でしたが、今回の改正で運転席から見やすく、かつ視界を妨げない位置として、右ハンドルの場合だと右上の位置で検討されていますが、今後集まる意見によって変更される可能性があります」

記事引用元:くるまのニュース

ユーザーからは信号を確認する際に邪魔になって危ないのではないかなどという声も挙がっているようです。
実際の貼付位置になってみないと分かりませんが、最近人気のSUVなどは着座位置が高いため、視界に入ってきやすいかもしれませんね。

具体的な法改正は今後行われていくとのことで、今年8月に改正、来年2023年1月に施行が予定されているようです。
なお、6月22日(水)から7月22日(金)の1ヶ月間、国土交通省のホームページにて検査標章の貼付位置の見直しに関する意見募集(パブリックコメント)が行われています。

public-comment.e-gov.go.jp

ユーザーの意見によっては、変更される貼付位置が変わるかもしれないとのことなので、他にいい貼付位置の案があれば意見を送ってみるのもいいかもしれませんね。