インドが来年に中国を超え人口世界最多の国へ
国連は7月11日、世界人口デーに合わせて発表した報告書で、来年にインドの人口が中国を越えて世界最多になるとの見通しを示しました。
インド・中国ともに現在は14億人超の人口を抱えています。
2050年までの世界の人口増加の半分以上がインドを含む8カ国に集中する見通しとし、出生率の高さと経済成長のバランスの問題も指摘した。残り7カ国はアフリカのコンゴ(旧ザイール)、タンザニア、エチオピア、ナイジェリアやエジプトのほか、アジアのパキスタンとフィリピン。
世界全体では人口は今年11月15日までに80億人に到達し、その後は死亡率の低下を背景に30年に85億人、2100年に104億人と予測。ただ、2020年の人口増加率はコロナ禍のため1950年以降で初めて1%を下回っていた。
一方で世界の平均出生率は昨年が女性1人当たり2.3人で、1950年の約5人から減少。50年までには2.1人に下がると予測されている。今年から50年にかけて人口が1%以上減るとみられている国も61カ国に上り、いずれも出生率の低下が原因になるとみられている。
記事引用元:ロイター通信
世界人口もますます増加
2019年以来、3年ぶりに更新された今回の推計では、世界人口は2030年に85億人、2050年に97億人、2080年代にピークの104億人に達する見込みだそうです。
その一方で、2021年の人口増加率は推計が始まった1950年以降で最低を更新する0.82%となりました。
人口増加のペース鈍化により、2080年代から2100年までは横ばいで推移する見通しということです。
また、2021年の世界平均寿命は71歳で、前回の推計より1.8歳短くなりました。
新型コロナウイルスの感染拡大により、欧米で死者がたくさん出てしまったことが影響しているといいます。
中国は人口減少へ
今年1月時点の中国の人口は国別最多の14億2,600万人で、インドが14億1,200万人と続いています。
しかし、中国は長年に渡って人口抑制策「一人っ子政策」を実施してきた影響により、人口増加率は他の国と比べると低いとのことです。
2015年に「一人っ子政策」は廃止となりましたが、その後も出生数の減少が続いているため、近く人口減少に転じるとの予測も出ています。
10年以上前に社会科の教科書で予測されていた、中国とインドの人口逆転の瞬間が間もなく訪れるということになりますね。
中国にとっては、今後、日本以上の急激な少子高齢化社会が待っています。
そのため、今世界で最も少子高齢化が加速度的に進んでいる日本の政策をよく研究しているそうです。
日本の政策が失敗すれば、中国は独自に新しい政策を打ち出さなければならないので、かなりハラハラドキドキの心境で日本の政策を見ているのではないかと思います。