ドラブロ ーバス運転士の徒然日記ー

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関西の高速バス4社が運賃値上げへ

明石海峡大橋を走る高速バスを運行する神姫バス西日本JRバス淡路交通、本四海峡バスが、それぞれ運賃を9月1日乗車分から5~15%程度値上げすると発表しました。

www.kobe-np.co.jp

明石海峡大橋を走る高速バスを運行する神姫バス姫路市)と西日本JRバス(大阪市)、淡路交通洲本市)、本四海峡バス(神戸市中央区)は12日、それぞれ運賃を9月1日乗車分から5~15%程度値上げすると発表した。新型コロナウイルス禍で乗客が減った上、燃料高騰で厳しい経営環境が続いているため。定期券も同程度値上げする。

対象は神戸-淡路島をはじめ、京都・大阪から神戸・淡路を経て、高知や松山などを結ぶ計13路線。神姫と淡路交通など各社が共同や単独で運行する「三宮洲本線」「学園都市洲本線」「かけはし号」「大磯号」などが含まれる。

停留所間の値上げ幅は、洲本BC(バスセンター)-高速舞子、神戸三宮はそれぞれ130円▽同BC-大阪空港は180円▽三宮BT(バスターミナル)-松山駅は500円-などとなっている。

また4社は、神戸-淡路島の高速バス路線について、2023年春からの共同運行を目指す方針を発表した。現在、「神姫・淡路グループ」と「JR・本四グループ」の2グループで運行しているが、乗車券(回数券)、定期券の相互利用ができず、沿線自治体などが共通化を求めていた。今後、調整を進めるが、路線・ダイヤの再編などは未定という。

記事引用元:神戸新聞

神戸~淡路島間の生活路線バスが値上げへ

今回の対象となっているのは、神戸~淡路島間を運行するバス4社の高速路線バスです。
主に、神戸三宮駅から淡路島北部の北淡インターチェンジ淡路市)や中部の洲本バスセンター(洲本市)、南部の福良港(南あわじ市)を結ぶ高速路線バスとなります。

今回値上げされる高速路線バスの主な区間

今回値上げされる高速路線バスの主な区間(画像:神戸新聞

これらの路線は、主に淡路島島内に在住している方や、神戸や明石などに住まれている方の通勤・通学や買い物、通院のために使われていて、観光目的というよりは生活路線バスとして機能しています。
そのため、他の路線に比べて回数券や定期券といった各種乗車券が充実しています。

今回の発表の目玉のもう一つは、神戸~淡路島を運行する4社が共同運行化するというものです。
2023年春の実現を目標に調整が進められていますが、これまでは神姫バス淡路交通西日本JRバス・本四海峡バスの2つのグループに分かれていて、回数券や定期券の共通利用ができていませんでした。
そのため、淡路島内の住民の方の中には、神姫バス淡路交通西日本JRバス・本四海峡バスの両方の回数券を購入して、バス停に来たバスに合わせて乗車券を使い分ける、という方法を取っている方がいらっしゃいます。
来年春に共同運行化が実現すれば、バス停に来たどのバスにでも使える回数券や定期券が誕生するということになりそうですね。

京阪神~四国方面の運賃も値上げへ

さらに、西日本JRバスでは京阪神~四国方面の高速路線バスの運賃値上げも発表しています。
値上げ予定の路線は下記の通りです。

  1. 京都・大阪・三宮~高知線「高知エクスプレス号」
  2. 京都・大阪・三宮~松山線「松山エクスプレス号」
  3. 大阪~高松線「高松エクスプレス大阪号」
  4. 新神戸・三宮~高松線「高松エクスプレス神戸号」

区間によっては運賃据え置きの部分もありますが、最大で10%程度の値上げ幅となっています。
運賃改定の実施予定は2022年9月1日(木)からとなっています。

今後、夏休み期間に入るタイミングなので、できる限り影響を抑えようというタイミングですね。
学生さんにとっては3年ぶりに行動制限の無い夏休みになりそうですので、ぜひ今のうちに高速バスを使っての旅行を楽しんでほしいと思います。

円安や燃料価格の高騰、コロナ禍による旅客数減という苦しい状況があっての運賃改定ですが、お客様にとっても懐が痛むことは事実です。
しかし、経営が成り立たなくなって倒産してしまっては、利用されるお客様にとってもマイナスとなってしまうので、何とか理解していただきたいなと思います。