ドラブロ ーバス運転士の徒然日記ー

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「全国旅行支援」開始時期は延期か

政府は今月前半の実施を目指していた観光支援策「全国旅行支援」の開始時期について、延期する方向で検討に入りました。
今週後半にも判断される見通しです。

newsdig.tbs.co.jp

政府は今月前半の実施を目指していた観光支援策「全国旅行支援」の開始時期について、延期する方向で検討に入りました。来週後半にも判断する見通しです。

「全国旅行支援」は、都道府県ごとに実施している「県民割」を全国に広げるもので、宿泊とクーポンを合わせて、1人1泊あたり最大で1万1千円が補助されます。

政府は、先月の感染状況を見極め改善が確認できれば、7月前半から実施するとしてきました。

木原誠二 官房副長官
「改善確認できれば7月前半に実施すると申し上げてきたところでありますが、併せてやはり足元の状況というのは当然考慮しなければならないだろう」

木原官房副長官は会見で、新型コロナについて、「今後、感染者数の増加も懸念され、注視が必要な状況にある」との認識を示し、全国旅行支援について、新型コロナの感染状況などを総合的に見極め、今月前半に判断するとの考えを示しました。

政権幹部によりますと、「いま感染状況が上昇傾向にある中で感染を広げるようなことをやるのは考えにくい」として、今月前半の開始時期を延期する方向で検討に入りました。

都道府県ごとに実施している「県民割」の期限が今月14日に迫っていることから、県民割を再度延長し、全国旅行支援の開始時期については感染状況を見極めたうえで来週後半にも最終判断する見通しです。

記事引用元:TBS

「全国旅行支援」と「県民割」の主な違い

6月末を期限としていた県民割は、現行の内容のまま7月14日まで延長の措置が取られています。
7月前半からは県民割を全国に拡大するとともに、割引内容とクーポン額を大きく変えて「全国旅行支援」としてスタートする予定だったのが、最近の新規感染者急増によって延期になりそうだということですね。

「全国旅行支援」と「県民割」の違いについて、主なものは下記の通りとなります。

「全国旅行支援」と「県民割」の違い

「全国旅行支援」と「県民割」の違い(画像:Airstair)

割引率では、上限が50%から40%へ引き下げられる一方で、鉄道、バス、飛行機などとセットになったツアーでは、割引額上限を現在の1人1泊5,000円から8,000円に引き上げられます。
さらに、割引利用者に配布されるクーポンについても、従来の県民割では1人1泊あたり最大2,000円の配布でしたが、「全国旅行支援」では、平日3,000 円、休日1,000 円へ変更します。
また、補助額についても、1人1泊7,000円(5,000円割引&2,000円クーポン)だった県民割に対して、「全国旅行支援」では、特に補助額が大きい平日であれば、1人1泊あたり 11,000 円(8,000円割引&3,000円クーポン)となります。

県民割では、対象の宿泊プランであれば割引額が変わることはありませんでしたが、「全国旅行支援」では、予約する旅行プランによって割引上限額が変わります。
鉄道、バス、飛行機などの交通付プランの場合、割引上限額は1人1泊あたり8,000 円、単に宿泊だけのプランの場合は、1人1泊あたり5,000円となるため、交通付プランのほうがお得となります。

平日と休日で割引額に差を設けなかったことで、利用が休日に集中したという反省点を踏まえ、平日分散化という観点から、飲食店などで利用できるクーポンの配布額が、利用日によって大きく変わります。
県民割では、平日でも休日でも変わらず最大2,000円分のクーポンが配布されていましたが、「全国旅行支援」では、平日3,000 円分、休日は1,000 円分のクーポンが配布されます。

政府内では慎重な意見も

木原 誠二官房副長官が記者会見で話していたように、6月下旬から新規感染者数が増えているということもあり、政府内には慎重な意見が多いようですね。

「全国旅行支援」開始に関しての政府の見解
「全国旅行支援」開始に関しての政府の見解
「全国旅行支援」開始に関しての政府の見解(画像:TBS)

観光支援策「全国旅行支援」の開始時期について、7月12日政府は「専門家会議を踏まえて判断する」という考えを示しました。
政府は今月前半から開始したい考えでしたが、新型コロナの感染拡大を受けて延期する方向で調整しています。

斉藤国土交通大臣は「今週中に開催される厚労省の専門家会議を踏まえて判断する」としました。
また、山際経済再生担当大臣は、まん延防止などの「行動制限は今の段階では考えていないが、議論したうえで方針を示すことになる」としています。

全国の旅行会社や公共交通事業者については、この「全国旅行支援」に期待していたところが多かったでしょうから、少し残念なお知らせになってしまいましたね。
夏休み期間にも重なることで、これでコロナ禍以前の人出に近付くのではないかと思われていましたが、少し雲行きが怪しくなってきました。
今後の新規感染者数の推移次第ですが、あまり悪い方向に向かわないことを祈りたいですね。