ドラブロ ーバス運転士の徒然日記ー

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「自分は毒親かも」と思ったことがある人の割合は?

『親子の法則 人生の悩みが消える「親捨て」のススメ』の著者・三凛さんりん さとしさんは、25歳以上60歳未満の父母全国3,000人を対象に「もしかして、私って『毒親』!?」について調査いたしました。
この調査は合同会社serendipityを通じて行われたもので、6月3日(金)に全国の25歳以上60歳未満の親3,000人を対象にインターネットで実施しました。

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そもそも「毒親」とは?

毒親」とは、過干渉や過保護、過度な支配・管理、または価値観の押し付けなどによって子どもに悪い影響を与える親のことを言うそうです。

毒親になってしまう理由は愛情の欠落です。
なんらかの理由で親自身が自分の親から十分に愛情をもらえなかったと感じていたり、不安定な育てられ方をされたりした経験があると、毒親の特徴に当てはまる子育てになる可能性が高まります。

毒親を持つ子は大人になっても自分に自信が持てなかったり、何かに依存しやすかったり、破滅的な対人関係・家族関係を築いてしまったりと、悩みの多い人生になってしまいます。
しかし、その子どももやがて人の親になります。
こうした親から子どもに受け継がれる負のループこそが、一定数の毒親を産んでしまう原因だと考えられています。

毒親」に当てはまる言動とは?

はじめに、「言うことを聞かせようと命令や指示をする」「しつけが厳しすぎる」などの例を挙げ、「現在または過去に、自分の子どもに対してしたことがある言動で、思い当たることはあるか」との質問に対しての回答は、父母ともに「思い当たることはない」(全体:47.3%、父親:53.7%、母親:40.9%)が最多でした。

現在または過去に、自分の子どもに対してしたことがある言動で、思い当たること

現在または過去に、自分の子どもに対してしたことがある言動で、思い当たること
(画像:合同会社serendipity

一方で、思い当たることがあると回答した内容では「言うことを聞かせようと命令や指示をする」(全体:25.9%、父親:21.6%、母親:30.1%)が最も多く、「過保護だと思う(何でも自分でやってしまう)」(全体:22.8%、父親:15.7%、母親:29.9%)、「子どものすることや交友関係、仕事などを把握・管理していたい」(全体:10.7%、父親:6.3%、母親:15.2%)と続き、父親よりも母親の方が思い当たる人の割合が多いこともわかりました。
子どもに対して過干渉であったり、過保護であったりすることが「毒親」と定義される言動だということですね。

自分は子どもにとって「毒親」なのかもしれないと思ったこと

自分は子どもにとって「毒親」なのかもしれないと思ったこと
(画像:合同会社serendipity

次に、「もしかして、自分は子どもにとって『毒親』なのかもしれないと思ったことはあるか」という質問に対しては、約3割が「あまりない」(全体:30.3%、父親:29.9%、母親:30.7%)と回答したものの、母親では「たまにある」(全体:23.5%、父親:16.5%、母親:30.5%)、父親では「まったくない」(全体:25.7%、父親:31.8%、母親:19.5%)も多く見られ、父親と母親で差があることが分かりました。
また、「よくある」(全体:4.0%、父親:3.3%、母親:4.8%)も僅かながらいました。

現在の子どもとの関係について

現在の子どもとの関係について(画像:合同会社serendipity

続いて、「現在の子どもとの関係」についての質問に対しては、8割弱が「良い」(全体:43.3%、父親:40.9%、母親:45.7%)または「どちらかと言うと良い」(全体:35.1%、父親:32.1%、母親:38.0%)と回答しました。
これらにより、父親よりも母親の方が、自分は「毒親」なのかもしれないと思いつつも、子どもとの関係は良好であると感じている傾向にあることがわかりました。

毒親」を卒業する方法

どうすれば毒親を卒業できるのでしょうか?
今まで多くの親子関係を見てきた中で、三凛さんりん さとしさんは下記の3つの対策があると感じているそうです。

1.子どものニーズを聞き、自覚する
まずは、子どもの気持ちを聞くことです。
今まで自分が子どもにしてきたことや普段していることの中で「嫌だったこと」はないか、子どもに直接聞いてみてください。
自分のことを客観的に見ることは誰にとっても難しいように、多くの毒親にとって、自分の子育てが間違えていると自ら気づくことは困難です。
子どもが教えてくれる「嫌だったこと」から、意外と自分は毒親だったのではないかと気づくケースもあるはずだと言います。
ちなみに、こうして子どもの意見を聞くことに抵抗があったり、子どもの方も遠慮してオープンでフラットなコミュニケーションが取れなかったりする場合、毒親である可能性が高いとのことです。

2.自ら心を埋め、親自身が自分の人生を生きる
子どもに対する言動は、親自身の愛情の欠落や不足を解消することで、変えようと頑張ったり意識したりしなくても自然と変わっていきます。
愛情の欠落を解消するには、まずは毎日自分を丁寧に扱い、小さなことでも自分を褒めるということをやってみるといいそうです。
自分を丁寧に扱うとは、自分の本心に従って生きるということです。
日常の中で我慢や遠慮していることはありませんか?

愛情不足の人は、自分に対してとても厳しく接し、「心地いい」「好き」「楽しい」「幸せ」よりも「社会通念」「常識」「世間や親の期待」を優先した生き方をし、また同じ生き方を子どもにも課してしまいます。
子どもに対して毒親でなくなる前に、こうした自分自身の生き方のルールを変える必要があります。
ですので、小さなことからで構いませんので、日々の選択を「心地いいのか?」「好きなのか?」「楽しいのか?」「幸せなのか?」の基準ですることを習慣づけてみてください。
すると、あなたも子どもが自由に幸せに生きることを許せるようになります。

これは三凛さんりんさんの経験則ですが、「親としてこうするべき」「親としてこうあるべき」を優先している親御さんを持つ子どもよりも、世間体関係なくわがままに幸せに自分の夢を叶えながら生きている親を持つ子どもの方が素直にイキイキと育ちます。
子どもは親の背中を見て、生き方を真似するということですね。

3.子どもに謝る
毒親の特徴として、自らの非を認めたり謝ったりできないということがあります。
自分の身を守ることが習慣付いてしまっているので、子どもから責められた時、過度に自己防衛的になってしまったり、自分も苦しんだ分耐えきれずに逆ギレしてしまったりする傾向があります。
しかし、子どもはあなたの間違いを責めたいわけではなく「気持ちを理解して欲しい」のです。
ですから、過去を振り返って、子どもに負担をかけすぎてしまっていたと少しでも感じることがあるのであれば、真剣に誠実に「あの時は本当にごめんなさい。私も親だけど、まだまだ未熟なのだ」ということを伝えましょう。
子どもは親から受け入れられていないと感じると、自己肯定感がどんどん下がってしまいます。

ある調査で、日本の子どもや若者の自己肯定感は、先進国の中で最下位になってしまったということもあり、「自己肯定感」という言葉がトレンドになるほど注目されていますが、心理学においても、かなりの部分が家庭内で経験することに起因するとされています。
これだけ国民全体の自己肯定感が低いとなると、日本は自覚なく「毒親大国」になっている可能性も否定できません。
もし、親自身が子どもに対して過去の過ちをすんなり謝れないような気持ちになっているとしたら、既に毒親なのかもしれません。

上記3つは、自分に毒親の自覚があってもなくても、実践していけば子どもとの関係もオープンで前向きなものに変わっていくでしょう。
また、この3つを実践することに抵抗感がある場合、自覚なく毒親になっている可能性もあります。
自覚できたらなおさら、抵抗があっても頑張って取り組んでみていただきたいとのことです。

このアンケート結果や三凛さんりん さとしさんのアドバイスを見て、目からウロコなことばかりでした。
僕はまだ結婚もしていないし、子どももいないですが、気付かずに過ごしていたら僕も「毒親」になってしまっていたかもしれません。
今後、そのような機会が訪れるかは分かりませんが、子育てをするようになったら今回の記事の内容を思い返しながら取り組んでいきたいですね。