関西電力が美浜原発3号機の稼働再開を2ヶ月前倒しするようです
関西電力は、2022年6月10日(金)に美浜原子力発電所3号機の稼働再開を、従来予定していた10月20日から8月12日へ前倒しすると発表しました。
関西電力は10日、美浜原子力発電所3号機(福井県美浜町)の運用開始時期を従来予定してた10月20日から8月12日へ前倒しすると発表した。これに伴い、テロ対策のための特定重大事故等対処施設(特重施設)の運用開始時期も、従来の9月頃から7月下旬に前倒しする。
関電は、特重施設の工事を安全最優先進めるとともに「現下の厳しい電力需給状況を踏まえ、原子力プラントの安全・安定運転に努めていく」としている。
記事引用元:Reuters
夏季の電力需給逼迫に備えて再稼働を前倒し
現在、関西電力の美浜原子力発電所3号機は定期検査のため、運転を停止しています。
今回のニュースでは、その再稼働を当初の予定であった10月20日から8月12日に前倒しするというものでした。
4月16日の記事で、関西電力を含む大手電力会社が法人向けプランの新規契約を停止しているというニュースをご紹介しました。
この中では法人向けプランの受付が停止となっていましたが、新電力会社が倒産・破産した場合、個人の契約者も新たな契約先を探さなくてはいけなくなるため、再び大手電力会社に戻ってくるという流れもあったのではないかと思います。
そうした中で、今年の夏も例年通りの猛暑が予想され、電力需要も大幅に高まるであろうということを予測した関西電力が、少しでも供給力を増やそうと今回の再稼働前倒しに動いたということでしょう。
個人の契約者が増えている状況であれば、去年よりも需給の逼迫度は深刻でしょうからね。
電力不足に対応するには原子力発電所の再稼働が不可欠か
政府も今後、安全性が確認できた原子力発電所の再稼働に向けて取り組んでいくと表明しています。
特に、関西電力の管内においては、東日本大震災以前は50%以上を原子力発電所の電力に頼っていたこともあって、常に需給が逼迫している状態が続いています。
安全性の確認がしっかりと取れていることが当たり前の前提にはなりますが、今の時代に電力が不安定になるのは考えるだけでも恐ろしいですから、原子力発電所の再稼働も検討しなければならないことかなと思います。
もちろん、その間に再生可能エネルギーのさらなる普及に向けての取り組みも進めなければなりませんが…