ドラブロ ーバス運転士の徒然日記ー

バス運転士が日常の気になったコトやモノについて書き綴っています

高知県西部でアジサイと水車の風景を楽しんできました

一昨日から、乗務で高知に行っておりました。
昨日、高知を出るのが夕方遅くからだったので、出勤時間までの間に今まで行ったことのない高知県西部の四万十市まで出かけてみました。
ちょうど梅雨入り前の貴重な晴れの日で、絶好のお出かけ日和でした。

高知駅から特急列車で四万十市

今回は夕方までに高知市に戻ってこないといけないという時間的制約もあったので、往復はJR四国の特急列車を利用しました。
高知駅を9時53分に出発する「特急 あしずり1号」で、終点の中村駅まで乗車しました。

高知駅に停車中の特急あしずり1号

高知駅に停車中の特急あしずり1号

高知駅から四万十市中村駅宿毛市すくもし宿毛駅までは、JR四国ツアーがお得な往復きっぷを販売していて、今回はそれを利用することにしました。
今回、利用したのは「くろしおSきっぷ(往復券)」です。

www.jr-eki.com

こちらのきっぷを利用すると、通常であれば高知駅から中村駅まで往復8,400円(乗車券・自由席特急券合計)かかるところ、往復7,340円で行けてしまうのです。
往復で1,000円以上お得になるのはありがたいですよね。

中村駅からはレンタサイクルで散策開始!

特急あしずり1号は、途中の窪川駅から土佐くろしお鉄道中村線に乗り入れます。
山道を抜け、太平洋を左手にチラチラ見ながら中村駅に到着したのが11時32分。

中村駅に到着した時のあしずり1号と宿毛行き普通列車
土佐くろしお鉄道中村駅
高知駅から約1時間半で中村駅に到着

帰りに乗る予定の高知駅行き特急あしずり10号の発車時刻が13時24分なので、約2時間の散策です。

最初は歩いて散策しようかと思っていましたが、観光地までは少し距離がありそうだったので駅前の四万十市観光協会でレンタサイクルをお借りすることにしました。
レンタルできる自転車はシティサイクル・マウンテンバイクと電動アシスト自転車タンデム自転車の3種類。
一人での散策だったので、今回はシティサイクル電動アシスト自転車が候補になりますが、シティサイクル・マウンテンバイクは5時間以内で1,000円、電動アシスト自転車は5時間以内で2,000円という料金でした。

中村駅の四万十市観光協会で借りたレンタサイクル

中村駅四万十市観光協会で借りたレンタサイクル

特に今回は起伏の激しい場所がありそうな感じではなかったので、シティサイクルをお借りして散策することに。
まずは今回、一番見たかった景色を見れる目的地に向かうことにしました。

水車とアジサイの織りなす風景

中村駅から自転車で約15分。
今回、一番見たかった景色を見ようとやってきたのは安並やすなみ水車の里です。

安並水車の里の水車
安並水車の里の水車
安並水車の里の水車

こちらでは、かつて用水路から田んぼに水を引く際に水車を使っていたものを、現在は観光用に整備して観光客に楽しんでもらっているとのことです。
水車の数は現在11基ほどですが、昔はもっとたくさんの水車が稼働して田んぼに水を引いていたそうです。

安並水車の里の水車とアジサイ
安並水車の里の水車とアジサイ
安並水車の里の水車とアジサイ

用水路脇に植えられているアジサイは、地元の方が観光客に楽しんでもらうようにと整備されたもの。
今年は暖かかったために見頃は過ぎてしまっていましたが、まだまだ綺麗な花と水車の景色は楽しめました。

帰りに商店街近くにある神社へ寄り道

四万十市(旧中村)の街は、かつての関白・一條 教房いちじょう のりふさが、室町時代に起きた応仁の乱による京都の荒廃を機に、1468年にこの場所へ下向し京都に擬して造られたそうです。
一條家はその後、1574年に長宗我部元親ちょうそかべもとちかによって豊後(現在の大分県)に追われるまで106年間栄え、藩政時代には山内一豊やまうちかずとよの弟・康豊やすとよが治め、のちに3万石の中村藩が誕生しました。
こうした歴史をもつ四万十市(旧中村)の街は「土佐の小京都」と呼ばれていて、四万十川の氾濫や火災、南海大震災等により、かつての城下町の姿を残す建物や街並みは壊されてしまったものの、碁盤の目状の町通りや、祇園、京町、鴨川、東山などの地名にその名残が感じられます。

四万十市中村に残る小京都の名残

四万十市中村に残る小京都の名残

そのような街中にあるのが、小京都の起源となった一條 教房いちじょう のりふさをはじめとした一條家を祀った「一條神社」です。

旧中村の市街地にある一條神社
旧中村の市街地にある一條神社
旧中村の市街地にある一條神社

一條家は一條 教房に始まり、以後4代にわたってこの中村の文化、経済の発展に力をそそいだということもあり、地元の方々からは敬われている存在だったのでしょう。
この神社には教房の父、兼良かねよしを始め、一條家歴代の霊を祀っています。
市民には、「いちじょこさん」と親しまれていて、毎年11月に行われる「一條大祭」は、京都の下鴨神社からの神火による提灯行列など三日間さまざまな行事がおこなわれているそうです。

市街地の高台にある神社ですが、ここだけは静かで雰囲気が違っていました。
古くからの由緒ある神社という感じで、身の引き締まる感じがしました。

ここまで巡って、この日の散策は終了です。
中村駅でレンタサイクルを返却し、予定通り13時24分発の高知駅行き特急あしずり10号に乗って高知市内へ帰ってこれました。

後で知りましたが、高知駅8時20分発のしまんと1号という特急列車もあったようで、そちらに乗れば1時間半ほど多く散策時間が取れることが分かりました。
次回はその列車に乗って、四万十川流域の沈下橋なども見に行きたいですね。