ドラブロ ーバス運転士の徒然日記ー

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中国自動車道が約40日間通行止めになります

中国自動車道の吹田JCT~中国池田IC間が、2022年5月17日(火)午前1時から6月25日(土)午前5時まで終日通行止めとなります。
これは2020年度から吹田JCT~神戸JCTで実施されているリニューアル工事の一環で、この区間の通行止めは4回目となります。
2022年内にはさらに5回目の通行止め規制も予定されていて、10月4日(火)からスタートする予定です。

中国自動車道リニューアル工事の規制予定

中国自動車道リニューアル工事の規制予定(画像:NEXCO西日本

建設から50年以上経過した橋を丸ごと架け替える工事が進行中

中国自動車道は、関西都市圏における創生期の高速道路として、大阪万博が開催された1970年から順次開通していきました。
1983年には、大阪府の吹田JCTから山口県の下関ICまでが全線開通し、関門橋を介して関西と九州が初めて高速道路で結ばれました。

中国自動車道の開通経過年数(吹田JCT~神戸JCT間)

中国自動車道の開通経過年数(吹田JCT~神戸JCT間)(画像:NEXCO西日本

中国自動車道の橋では、大型車の長年に渡る繰り返しの走行などにより疲労が蓄積し、鉄筋コンクリート床版(RC床版)にひび割れが、鋼製の桁に亀裂が生じるなど損傷が進んでいます。
さらに路面に散布した凍結防止剤を含む水分がRC床版のひび割れから内部に侵入し、鉄筋の腐食、コンクリートの脆弱化が進んでいます。
これまでも定期的に点検を行いながら部分的な補修、補強を繰り返してきましたが、構造物の長期的な安全性や耐久性の確保が困難になりつつあるため、抜本的なリニューアル工事を行うことで、これまでより耐久性のある安全・安心な道路へ生まれ変わりを図ろうというわけですね。

2022年3月に実施された橋の架け替え工事の様子
2022年3月に実施された橋の架け替え工事の様子
2022年3月に実施された橋の架け替え工事の様子(画像:NEXCO西日本

橋やトンネル、のり面などの道路構造物を対象に、長期的な安全性や耐久性を確保することを目的として、耐久性に優れた部材への取り替えや補強などを大規模に行っています。
橋桁や床版など路面を支える主要な部材を取り替える際は、車線規制による工事では非常に長い期間の交通規制が必要となるため、広い工事ヤードが確保でき、多数の建設機械を配置して集中的に工事を行うことが可能な終日通行止め方式にて工事を行っています。
一定期間終日通行止めにして集中的に工事を行うことで、工事期間を大幅に短縮できるためです。

新名神経由の迂回ルートを設定

通行止めとなる中国池田IC~吹田JCT間の周辺道路では、工事期間中いつもより大規模な渋滞が発生します。
そのため、NEXCO西日本では新名神高速道路を経由した迂回ルートを設定しています。

中国道通行止め規制中の迂回ルート

中国道通行止め規制中の迂回ルート(画像:NEXCO西日本

工事期間中にこの迂回ルートを走行すると、中国池田ICを経由した時と同じ料金で通行できるようになっています。

中国道通行止め規制中の迂回ルートの通行料金例

中国道通行止め規制中の迂回ルートの通行料金例(画像:NEXCO西日本

名神高速道路の高槻JCTを経由するため、通常よりも20kmほど走行距離が延びてしまいますが、中国池田ICでの渋滞や、並行して走る大阪中央環状線大阪府道2号線)の混雑を考慮すると迂回した方が速い場合もあります。
通行止め期間中に乗務でこの区間を通ることもありますが、夕方になると宝塚ICの西側から渋滞が始まっていて、宝塚IC~中国池田ICまでの1区間で40分~50分かかることもあるくらいです。

通行止め規制を伴う大規模な工事はもう4回目ということで少しずつ慣れてきたものの、やはり普段以上の渋滞に巻き込まれるのは避けたいところです。
NEXCO西日本が用意してくれている迂回ルートも上手に活用しながら、快適な移動につなげたいですね。