ドラブロ ーバス運転士の徒然日記ー

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オミクロン株の後遺症に悩まされている方が増えています

MBSニュースで、新型コロナウイルスのオミクロン株に感染された方の後遺症について取材している記事がありました。
国内の陽性者数は既に790万人を超えており、それと同時に今後も増えてくると考えられるのが「コロナ後遺症」です。
デルタ株の時期には、嗅覚障害や味覚障害といった症状がよく注目されていましたが、オミクロン株での後遺症はどういったものなのでしょうか?

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コロナ後遺症の方の症状とは?

東京・渋谷区にあるコロナ後遺症の専門外来「ヒラハタクリニック」。いま、日本で最も忙しいクリニックと言っても過言ではない。

(平畑院長)「いま一番困っていることは何かありますか?」
(Aさん)「学校に行けない、寝ちゃうと起きられないから。午後くらいからは少しけん怠感」
中学2年生のAさん(14)は今年2月にオミクロン株に感染。微熱やのどの痛みなど、症状は軽かったという。しかし…

(コロナ後遺症患者のAさん)
「(療養解除から)2、3週間は大丈夫だったんですけど、その後にけん怠感などの症状が出始めました。睡眠時間がものすごく長くなって、後遺症が出始めてから16時間~17時間とかにのびて。(Qいままで長時間寝ることは?)全然なかったです」

コロナ後遺症の患者さんの診察の様子
コロナ後遺症の患者さんの診察の様子
コロナ後遺症の患者さんの診察の様子(画像:MBS

感染時の症状は軽かったというが、けん怠感など後遺症の影響で1日17時間も眠る日があり、学校に通えない状況が続いている。

(ヒラハタクリニック 平畑光一院長)
「学校に行けないのを『うつ』と間違える人がいるんですよ。『うつ病じゃないの?』みたいなことを言われるんですが、行きたいけど行けないのがこの病気なんですよね」

Aさんの身体で起きる「コロナ後遺症」。未だに確立された治療法はない。

(Aさんの母親)「葛根湯が1回出て、それを飲んだら今度は眠れなくなっちゃって」
(平畑院長)「うちの漢方を出したのは初回だけか。肩こりの薬は効きました?」
(Aさん)「あんまりわからない」

Aさんのような患者は今年に入り、オミクロン株の感染拡大で急増している。今年1月にオミクロン株に感染したBさんも、Aさんと同じ症状に悩まされていた。

(コロナ後遺症患者のBさん)
「起き上がれなかったですね。低血糖なのかなと思って甘いものとかも食べてみたんですけど、ちょっと違いました。良くならなかったです。復職はもうちょっと先になりそうですか?」

Bさんは2月上旬から仕事を休職しているが、コロナ後遺症はなかなか理解が得られず、職場からは早く復帰するように言われているという。

(Bさん)「最初に受診したときよりはだいぶ楽になって。あのまま仕事を続けていたらどうなっていただろう」
(平畑院長)「絶対寝たきりですよ」
(Bさん)「そんな気がします」
(平畑院長)「『よくなったからまた働いちゃえ』と働いて悪くしてというのを繰り返して、寝たきりになっている人も沢山いるので。そのことが全然知られていないというのが大きな問題なんですよね」

記事引用元:MBS NEWS

お医者さんと患者さんの会話を見ていると、強い倦怠感が主な症状のようですね。
ベッドから起き上がることができない、眠ってしまったら16時間も起きられない、といった日常生活に支障が出るレベルの症状のようです。

オミクロン株では咳の後遺症が増加

後遺症患者と向き合ってきた2年間。平畑院長は症状の検証を続けてきた。これまで診察したオミクロン株の後遺症患者305人のうち、94%がけん怠感を訴え、85%が思考力の低下、咳などの症状は68%にみられた。

(ヒラハタクリニック 平畑光一院長)
「『オミクロンは軽い』とみんなに言われるんですけど、実際に後遺症の段階になってしまうと、いままでと同じように辛い、非常にきつい。咳についてはオミクロン後遺症の方が多いですね」

こうした検証と共に“ある治療法”が7割近くに効果があったという。

オミクロン株後遺症の症状
オミクロン株後遺症の治療法
オミクロン株後遺症の症状と治療法(画像:MBS

(ヒラハタクリニック 平畑光一院長)
「『上咽頭擦過療法』があんまり効かないというのは脱毛だけなんですね。あとは全部の症状に効く可能性があるんです」

「上咽頭擦過療法」とは、鼻腔の奥にある上咽頭に薬液を付けた綿棒などを擦りつけて炎症を抑える治療だ。これにより、頭痛や目まいが改善するとみられている。

(ヒラハタクリニック 平畑光一院長)
「脳の一番近いところの炎症を取るということなんですよ。それをやらないと治らないですね。最初だけ鼻の奥をグリグリするので痛いんですけど、どんどん楽になっていきますから」

記事引用元:MBS NEWS

オミクロン株の後遺症では、倦怠感や思考力の低下、咳といった症状が多いということです。
しかし、特徴的なのは咳の後遺症がデルタ株などの以前の流行株に比べて増えていることですね。
初期症状として喉の痛みなどが多いみたいですから、その炎症を長く引きずるような形になってしまっているようですね。

コロナ後遺症は治療時の投薬も原因の一つ?

コロナ後遺症の専門外来を行う病院は関西にもある。大阪の「北野病院」では後遺症外来の予約は1年先まで埋まっている。

(今年2月にオミクロン株に感染したコロナ後遺症患者)
「ちょっと歩いて帰ってくるだけで息切れみたいなのをしてしんどくなったきたので。それからまた家から出られなくなって」
(北野病院・コロナ後遺症外来担当 丸毛聡医師)
「原因となっているひとつね、これかなと思うのが副腎のホルモンですね。この数値が非常に低いです。『副腎不全』という状態ですね。それでだるいのかなと思います」

「北野病院」の丸毛聡医師も、コロナ後遺症の治療法や対処法を探っている1人だ。特有のけん怠感は感染時の治療で使われた薬の影響で、「副腎不全」を起こしているケースがあるとみている。

(北野病院・コロナ後遺症外来担当 丸毛聡医師)
「『補充治療』といって、ホルモンの補充を始めようかなと思っています」

コロナ後遺症の要因の一つ「副腎不全」
コロナ後遺症の要因の一つ「副腎不全」
コロナ後遺症の要因の一つ「副腎不全」(画像:MBS

コロナ後遺症を研究する医師は多くはない。今年4月に京都で学術講演会が開催され、丸毛医師の臨床データの発表に多くの医師らが注目していた。

(北野病院・コロナ後遺症外来担当 丸毛聡医師)
「意外と多いのは副腎不全です。けん怠感で来たら副腎不全で主に嗅覚障害に対する点鼻ステロイドをしすぎた薬剤性の副腎不全の方が多いです。(Q後遺症が続いている人にワクチン接種を勧めるべき?)ワクチン接種で6割がよくなって2割が悪くなったというデータもあって、お勧めするかどうかは、『そういうデータです。リスクもありますけれども、どうしましょうか?』という形で相談して決めています」

コロナ禍でこういった情報交換の場はほとんどなかったというが、コロナ後遺症の治療は少しずつ確立されようとしている。

記事引用元:MBS NEWS

コロナ治療時の投薬が原因で、倦怠感が出る場合もあるとは驚きました。
確かに、現在は明確な治療薬というものが無く、「どの薬が効果があるか?」を確かめながら治療を行っているという状況ですから、投薬の副作用などによって内臓の働きが弱くなったり、ホルモンバランスが崩れるということは十分に考えられますね。

現在、街のクリニックではほぼ診察が行われない新型コロナウイルス感染症ですが、このように後遺症の治療法を確立しようと頑張っておられるお医者さんがいらっしゃるのは心強いですね。
特にオミクロン株は、感染した時の症状が軽くても、重い後遺症に悩まされる可能性があるということも分かりました。
今は感染者数が落ち着いていますが、ゴールデンウイークの人流の影響が出てくるのがこれからだと思うので、気を緩めずに感染対策をしっかりと行いたいものですね。